以前にもかかりつけを持つことの大切さをお話ししましたが
今回は別の角度から
とある患者さんの実体験をお話ししようと思います。
先日、当院にかかったことのある患者さんが別の歯医者に行き、歯石とりを行ったそうです。
お口のなか全体の状態も兼ねて、レントゲン撮影を行い精密に確認をしていきました。
その時に
『一本の歯が傷んでおり抜いた方がいいかもしれない。』
そう伝えられたそうです。
『歯を抜く』これはかなりショックなこと。
歯が抜けて嬉しいのは永久歯がはえてくる子どもくらいです。
その後、当院に連絡があり、状態の確認のためみてほしいと問い合わせがありました。
この患者さんは仕事の関係上
なかなか歯医者に通うことはできませんでしたが
当院が仕事場の近くなので
4年ほど前から1~2年に一回の頻度でレントゲンを含めた観察を行っていたんです。
ところで
定期的にレントゲンや口腔内写真を撮影するとどうなるでしょう?
累積されていきますよね?
患者さんが来院された時に、4年前の資料を一緒に確認していきました。
その歯は、レントゲンでは4年前から具合は悪かったものの
患者さんの希望でメンテナンスをしながら経過をみていたところでした。
今回もレントゲンの撮影を行い、数枚ある以前のものと比較していきましたが
大きな変化もなく、臨床症状も特に変わりないため
また定期的な観察でことを終えました。
ここで新規でかかった歯医者は悪いんじゃない?
と思われる方もいるでしょう。
初めての患者さんはそこでの資料も初めてなので、
その一枚のレントゲンや症状から診査をしていくしかありません。
そのため
そこの歯医者の診断は全く間違っていないと思います。
かかりつけでの定期的な資料採りはいいところも悪いところも
古いものと比較して変化を確認できるところにあります。
ライフステージの変化で
住むところが変わったり
仕事が変わったりと
今まで行っていた病院や歯科医院に通えなくなることがあると思います。
そんな変化の中でも
なるべく同じところで経過をみることを以上のことからおすすめします!