なんで歯周病の治療から始めるの?

歯にいいブログ

 

虫歯の治療でお越しになった方からこんな質問を受けました。

 

『私は虫歯の治療で来たのに、なぜ虫歯の治療をせずに歯周病の治療からなの?』

 

ごもっともだと思います。

歯科の専門的な知識がなければ私も必ずそう思います。

 

もちろん痛みがある場合は、その限りではありませんので、痛みをとる処置を優先します。

 

では

なぜ歯周病の治療を先行させるのでしょうか?

今回はなかとみ歯科医院がなぜ歯周病の治療から入るのかお話しします。

 

 

虫歯の治療にも程度があります。

当院では初期の虫歯は削らずに経過をみます。

 

削る必要のある虫歯について説明します。

 軽度のものはレジン(樹脂の材料)をつけることで完了するものもありますが、場所、大きさ、 範囲によってはインレー(部分的な詰め物)だったり、クラウン(全部を被覆する被せ物)を製作しないといけません。

 

ではこの虫歯と歯周病はどう関連するの?

そう思いますよね?

 

歯周病にももちろん程度があり、軽度のものであれば、表層の歯肉のみ炎症を起こしている
『歯肉炎』という状態

特徴的なのは、歯ぐきをすっと触れただけでも出血します。

 

全体の清掃をされた方で歯ぐきから出血した経験はありませんか? 

健康な歯ぐきであれば歯周病の検査(チクチクするやつ)で出血がほとんど出ません。

 

 

はなしを虫歯の治療に戻します。

一般的な虫歯の治療は歯を刃物で削ることがほとんどです。

健康な歯ぐきであれば刃物が多少触れても出血しない、もしくは出血してもすぐに血は止まります。

 

レジンの治療にしても

インレー、クラウンの治療にしても

唾液や血液はしっかりした治療には天敵なのです。

 

唾液や血液などの液体は、『接着する』という点で邪魔者なんです。

 

 

つまり

歯周病を治さずして、虫歯の治療を進めることは、

『質の低い治療=再治療のリスクが高まるのです』

 

虫歯の治療が好きな人はいないと思います。

私もできるだけ削りたくありません。

 

もう1点

歯周病の治療をせずにインレーやクラウンを被せてしまうと

深いところについた歯石がとってもとりづらくなります。

 

歯周病の治療は表面の歯ぐきの治療と深いところの治療とに分かれており、

深いところについた歯石

これはくせものです。

 

歯石が残った状態で詰めたり、被せたりすると

深いところに病原菌が常におり、支えている顎の骨を常に攻撃している状態だと考えてください。

 

そう、怖いんです

早期の環境整備を行い、良い状態の確立

そしてメンテナンスで悪い状態に戻らないようにフォローしていくことが口の健康への近道です。

 

以上から

当院では虫歯の治療に先立ち、歯周病の治療を優先して行っております。

患者さんの今後の利益を考えて行っていることですので、ぜひとも頑張ってください!

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